こんにピヨ(・Θ・)とりさんです。
今回は、ぼくが様々タイプの会社で実際に働いてみて感じたことや、気づいたことについてお話ししていこうと思います。
経営者や会社の方針によってはここに書いてある内容と差があると思いますが、あまり主観に偏りすぎないように実体験をまとめてみたので、転職時の会社選びの参考にしてみてください。
- この記事の内容
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- 事業会社はライフワークバランスが取れそう
- 制作プロダクションは実制作が好きな人におすすめ
- 広告代理店はマーケティングや企画に強くなれる
事業会社と制作会社の違いがよくわからない場合は、この記事も合わせて読んでみてね。
では、ざっくりいってみましょう(・Θ・)
事業会社
インハウスデザイナーは何でも屋
ぼくが働いていた部署では、10以上ある自社サービスのWebサイトの運営以外にも、リーフレットやのぼり、看板のデザインをしたり、社内報から販促用のノベルティまで、様々なものを作っていました。
設営やイベント撮影とか、ワークショップのスタッフとしても駆り出されたことがあるよ。
何でもやるワンね…
会社にはWebデザイナーとして雇われていたのですが、社内でのWeb業務がいつも立て込んでいるわけではなかったので(残業がないほど)、各部署から依頼があればWeb以外のどんなことにでも対応していました。
先のキャリアを考えると、若いうちの大事な時間をここで過ごして良いのか…?と不安になって辞めちゃったんだよね。
社内政治やしがらみが多い
30年以上続いている会社だったので人の数も多く、長く勤めている方もたくさんいます。
理想はみんなでより良いものを目指すべきですが、やはりたくさん人が集まると意見も割れやすく、不仲の部署間ではギスギスして気持ちよくコミュニケーションを取ることができない状況でした。
そういうのを老害っていうんだワン〜
今まで会社を大きくするために頑張ってきたんだから、そういう気持ちになるのも仕方ないと思うけどね…。
Webサイトのビジュアルで揉めて、キャッチコピーで揉めて、印刷物が刷り上がった後で揉めて…と子供のケンカのようなレベルのトラブルが多く、「これは誰のために作っているのか…?」と目的を見失うこともしばしば。
クリエイティブに対する評価は低め
人生の長い時間を自社サービスと一緒に過ごして来たベテランの方たちは、自社サービスに愛着があるのだと思います。
誰よりも見てきたという自信やベテランのプライドが邪魔をして、新しい考えをスムーズに受け入れることができない人が結構いました。
口を出したいという気持ちもわかるんだけど、それ以前に話に付いてこれてないんですよね…。
時代に合わせて新しい訴求表現を提案しても、自分たちの方が自社サービスのことを熟知しているから「デザインなんて適当な絵でいいよ」とか、「色つけときゃ何でもいいじゃん」のように、なかなか歩み寄って理解をしてもらうのは難しい印象がありました。
デザインは数字として見えにくいからね。
悲しいですね…
制作プロダクション
企画から制作までワンストップ
ぼくがいたプロダクションは100人以下の規模ながら、40年以上続いている制作会社でした。
クライアントとの付き合いが長くて直接取引をしていたので、代理店を通さずに企画提案からデザインまで行うことができて、代理店のしがらみがないものづくりをしている環境でした。
制作会社一本で40年も続くって凄いことだよね。
代理店の人無茶振りしてくることもあるから、いないほうがやりやすいんだワン〜
クリエイティブへのこだわりが強い
代理店を仲介していないので、案件はクライアントと一緒に制作を進めていきます。
事前に製品の勉強会を行ったり、クライアントと何度も熱心にミーティングを重ねて、社内のデザインチームでは何十回もコンセプトを話し合っていました。
Web案件って低予算かつ支給画像でなんとかして〜、とぶん投げられるケースが多いので、製品についてわざわざ勉強するなんて…!と、驚いたのを覚えています。
コピーライターは100案のコピーを出してくるし、グラフィックデザイナーはハイレベルなカンプを複数仕上げて来て、ぼくたちWebはモックのサイトを作って、いくつものマーケティング戦略を提案します。
徹夜は当たり前な感じで大変だけど、毎日文化祭の準備みたいにバタバタした雰囲気で、みんな楽しんで働いていました。
いくら楽しくても、あまり忙しいのはゴメンだワン〜
コンペティション案件が面白い
代理店が間に入っている場合は、比較的安定して案件の紹介を受けることができると思います。
直接取引となると代理店のように安定して案件を回してくれる存在が居ないこともあり、業務の合間にコンペ案件にも参加して、新しい案件を獲得する必要がありました、
通常の指名案件は淡々とこなしていくイメージですが、競合のコンペ案件になるといい大人たちが「競合の〇〇だけにはぜってー負けねぇ!」と血気盛んに盛り上がるので、祭りごとのような楽しさがありました。
プロダクションの人って、世間でいう「変わり者」が多くて、子供のまま大きくなったような部邪気な人が多いんですよね。
キミも結構変わってると思うけど?
広告代理店
プロデュースとディレクションが中心
クリエイティブ職として入社した某国内最大手の広告代理店では、基本的には企画提案と進行管理業務が中心でした。
鋭い方はお気づきだと思いますが、末端業務の実制作は売り上げの面から考えるとあまり旨味がないんですよね。
内部で制作をしない広告代理店では、制作会社から上がって来た見積もりに企画料と管理進行料で30%くらい上乗せして、マージンで売り上げを作っているのが現状です。
企画領域まで外注しておいて、ちゃっかりマージンをすっぱ抜く人もいたよね。
進行管理と言いつつメールを右から左に流すだけの人もいるね。
ディレクターは全体のコミュニケーションを円滑に回す役割だと思うんだけどな。
社内では上流工程まで、制作は外注
内製で行おうとすると社内にクリエイターを確保しておく必要があり、安定的に社内のクリエイターを稼働させるために仕事を取って来る必要があります。
その上でデザイナーやエンジニアの教育・育成体制を社内で作って管理をする必要がある…と考えるとなかなか大変です。
という理由で、制作に関する様々なコストを鑑みて制作を外に出すパターンが多いのだと考えています。
仕事回すだけだったら、もうクリエイティブ職じゃないよね…?と思っちゃいます。
お金を稼ぐことが目的だから、効率重視なんだよね。
案件の予算や規模は大きめ
ぼくが一番驚いたのは、料金の基準があって無いようなもの、ということでした。
一応社内にも制作料金表はありますが、クライアントの規模が大きければ何割か増して計算したり、ナショナルクライアント専用の料金テーブルを適用する場合がありました。
「ECサイト内のCMSデザインリニューアルのみ」で4桁の見積もりになる場合もあって、クライアントもよくこんな見積もりを承諾したな…と驚いたことが印象的です。
(料金1/5でいいから個人で受けたいくらいだわ)
やってることは大した内容じゃないのに、めちゃめちゃお金とるのって申し訳ない気持ちになるよ。
中小の制作会社に頼めばもっと安くなるのにね?
フリーランス(おまけ)
すべてが自由
個人で全て完結するのでしがらみもなく、スケジュール管理も、来月の収入額も、自分次第なので都合によって何とでもなります。
安すぎる案件は辞退したり、やりたい仕事だけ拾っていくことができるので、裁量もすべて自分に任されています。
ただし全て自分次第なので、先のライフプランを考えたお金の計画やスキルが停滞しないように勉強を続けるなど、やるべきことはきっちリこなしていく必要があります。
フリーランスは目先を考えると自由だけど、社会保険とかは正社員に比べると不安定なので、しっかり計画的にやっていきましょうね。
仕事の規模は小さめ
中小企業や個人事業主と直接契約する場合も、代理店から紹介してもらう場合も、フリーランスで携わる案件は規模が小さめなことが多いです。
中小企業や個人事業主の場合はWebにそこまで予算をかける考えを持っていないことが多く、代理店から紹介される案件は作業内容と価格がある程度決まっているので、実績に載せられないようなレベルの案件が続くことも多いです。
いい仕事をすると次のお話にもつながるので、手を抜かずに誠意を持って取り組むと、あとで良いことがあるよ!
口コミでの信用が一番強いワンね〜
さいごに
- この記事のまとめ
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- 事業会社はライフワークバランスが取れそう
- 制作プロダクションは実制作が好きな人におすすめ
- 広告代理店はマーケティングや企画に強くなれる
ぼくが努めていた事業会社は一般サービスだったので、Web系の事業会社となるともう少し風通しが良かったり、働きやすいのではないかと思います。
でもやっぱり事業会社のデザイナーって、少し物足りない…と思うことはあるかもしれません。
逆に、制作会社は多忙な職場の場合が多いので、長く働くには体の不安が…と考えてしまう場合もあります。
完璧に納得できる職場環境はないので、守りたいものに優先順位をつけてみて、「妥協できるもの」、「許容できるもの」を基準に転職先はよく考えてみてくださいね。
事業会社と制作会社の違いをざっくりまとめてみたので、こちらもぜひ参考にしてみてください!
それではまた。(・Θ・)