こんにピヨ(・Θ・)とりさんです。
異業種からもしくは業界内で転職するとき、ある程度先の未来を想像していると思います。
今回は転職する際の会社選びでとても重要な受託会社と事業会社の違いを説明していきます。
どちらの企業でも働いてみて、実際に会社に入ってみないとわからないことが結構ありました。
ぼくなりに感じた両者の特徴と、それぞれの企業ではどんな仕事をしているのか、気づいたことをご紹介します。
- この記事の内容
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- 作ることが好きでたまらない人には受託会社
- 受託会社ではクリエイティブの経験が深まる
- 仕事として割り切りたいなら事業会社
- 事業会社ではビシネスの経験が深まる
それぞれの企業に転職するメリット、デメリットはこちらの記事もあわせてご覧ください。
では、いってみましょう(・Θ・)
受託会社とは
受託会社とは企業からの依頼を受けて、Web制作物を制作/納品することで収益を得ている制作会社のことです。
各プロジェクトでのゴールを達成するための手法を考え、ベストな結果を得るために最も効果的な表現を模索して業務に取り組んでいるイメージです。
(つまり忙しくなりがち)
受託会社という意味合いで制作会社と呼ぶこともあるけど、意味はほとんど同じだよ。
制作会社とかプロダクションって呼ぶことが多いかも?
受託会社の例
受託会社を見分けるポイントは、Webサイトで制作実績に対するプライオリティの高さを見るとよく分かります。
多くの場合はトップページが制作実績の紹介になっていたり、サイトメニューの一番始めに制作実績ページへのリンクを設けています。
会社のコンセプトも大事ですが、それ以上に手がけてきた案件は宣伝材料になりますからね。
ぼくの尊敬する大好きな3社、mount inc、PARTY、STARRYWORKS inc.もやはり、トップページに制作実績をずらっと出していたり、サイトメニューの前のほうに制作実績へのリンクを設けています。
電通や博報堂は受託会社じゃないの?
電通や博報堂の一般的な認識は広告代理店だから、仕事を受けて受託会社に話を回すイメージかな。
広告代理店のグループにはスパイスボックス(博報堂)のように代理店が子会社として抱えている受託会社がありますが、案件の内容や得意分野によっては外部の受託会社に依頼することもよくあります。
受託会社ではどんな仕事をするの?
- 受託会社でやっている主な仕事
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- デザイン
- コピーライティング
- 写真撮影
- レタッチ・3DCG
- 動画制作
- 企画提案
受託会社に勤めるクリエイターの主な業務は専門領域の制作作業で、会社としては基本的には制作を行いますが、プロジェクトの規模によっては戦略・企画提案から入ったり、リリース後のデータ計測を行うこともあります。
受託会社ごとにカラーがあり、制作以外にもブランディングや動画制作、マーケティングなど、得意な領域で付加価値をつけている企業もあります。
案件には直接の指名以外に競合他社とのコンペ形式もあるから、挑戦することが好きな人には向いているかも。
他社と競うなんてオーディションみたいで大変だワン…
クライアントの意向を汲み取って考えて、形にする…というフローを何度も行うので、傾聴力やイメージを形にする能力が特に育ちやすく、制作スキルを高めたい人や将来独立するために現場での立ち回りを身に着けたい人におすすめです。
とにかく忙しいので心身ともにタフになると思うよ…笑
社内にはどんな人がいるの?
事業会社とは異なり、社内にデザイナーやエンジニア、コピーライターやカメラマンといった様々なクリエイティブ職の人が在籍していることが多いです。
在籍している人の多くは作ることが好きだったり、チャレンジ精神が高い傾向にあります。
逆に、事業会社のように仕事と割り切って毎日定時で帰るというタイプの人はあまりいません。
(帰れるなら帰りたいとは思っています…)
新しいことにチャレンジしたい人、忙しさよりもやりがいや実績を求めている人にオススメです。
仕事が遊びに近いから、働くことがストレスじゃないのもあるよね
良いものを作るために何度も検討を重ねることが多く、予定のスケジュール以上に多忙になりやすい傾向にあります。
(大体はクライアントからの出し戻し)
毎日のほとんどを働いて仕事が人生の中心になっている人も多く、プライベートの時間がほとんど取れず、独身のまま過ごしている人も多いように感じました。
のんびり働いてプライベートも充実、という人には向いていないかもしれませんが、社内の人は活き活きと楽しそうに働いているし、いろんなクリエイターと接する機会があるので刺激も多い環境だと思います。
事業会社とは
事業会社とは、自社で提供するWebサービスやメディアなどを運営して収益を得ている会社のことです。
いいものを作りたいという考えはもちろんありますが、会社としての方針はビジネス思考になりがちで収益を上げることを中心に考えています。
事業会社の特徴的な点としてはアジャイル開発を取り入れていることが多く、小さな単位でプロジェクトを動かすため、7割程度の完成度でリリースして効果測定をした後に次の動きを考える、といった手法を取ります。
アジャイルソフトウェア開発手法の多くは、反復 (イテレーション) と呼ばれる短い期間単位を採用することで、リスクを最小化しようとしている。 1つの反復の期間は、プロジェクトごとに異なるが、1週間から4週間くらいであることが多い。
出典:Wikipedia
つまり、はじめから最後まで完成する前にできた所から出していくこともあるので、ブランディングや世界観のすべてをコントロールすることが難しい場合があります。
受託のようにプロジェクトひとつの単位で動かないため、事業会社ではサービスを成長させるためにずっと日々追いかけていくことになります。
一つのサービスを追いかけて一緒に生きていく感じは、どこか一般企業の会社員と似ているね。
事業会社のデザイナーって地味なイメージがあるけど、給与は良かったりするワンね〜
事業会社の例
事業会社は世の中にあるWebサービスを提供している会社なので、日頃使っているサービスすべてに運営元の事業会社が存在します。
試しに、「使っているWebサービスの名前 運営会社」のような検索ワードでGoogle検索を行ってみてください。
手軽に不用品販売ができるサービスのメルカリ(株式会社メルカリ)や、SNSの代名詞でもあるFacebook(Facebook Japan株式会社社)、Twitter(Twitter Japan株式会社)なども事業会社にあたります。
ちなみに、InstagramはFacebookに買収されたから実質Facebookのサービスなんだよ
知らないうちに運営会社が変わっていることもあるワンね〜
どんな仕事をするの?
- 受託会社でやっている主な仕事
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- 自社サービスの運営
- 自社サービスの機能追加・改修
- 新しいサービスの開発
事業会社に勤めるクリエイターの主な業務は、既存のサービスに対する機能拡張や、ユーザー体験(UX)を向上させるためにシステムの改善を行うことがメインとなります。
あまり機会はありませんが、社内で新しいサービスを立ち上げる場合にはまっさらな状態から着手できるので、受託制作のような制作に携われる機会もあります。
事業会社の目的ではユーザーに満足してもらうため、売上に貢献するために業務に取り組むから
受託みたいな派手なプロモーションや広告表現には携われないと思っておいたほうがいいかもね。
安定と面白い仕事はどちらも取れないワンね〜
社内にはどんな人がいるの?
事業会社にもデザイナーやエンジニアがいることはありますが、企業全体から見ると比較的小規模だったり制作は外に依頼していることが多いです。
キャラクターとしては関わっている仕事がどのような結果を招いてお金を生み出しているのか知りたい人や、狭い領域の仕事を丁寧にしたい人、仕事をプライベートを分けて働きたい人が多い傾向にあります。
受託に比べるとプロジェクトの先のスケジュールが見えやすいので業務負荷の調整がしやすく、残業は程々で家庭を大事にできるイメージがあります。
スケジュールが見えて調整できるのはありがたいよね。
受託会社だと平日に予定入れることが悪みたいな風潮があるからね〜
業務の中心でもあるプランニングやデータ分析の経験が育ちやすく、取り組みに対してどのような結果が出ているか、ビジネス面の経験を深めたい人に向いています。
さいごに
- この記事のまとめ
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- 作ることが好きでたまらない人には受託会社
- 受託会社ではクリエイティブの経験が深まる
- 仕事として割り切りたいなら事業会社
- 事業会社ではビシネスの経験が深まる
最近では元々受託の制作会社だった形態から派生して、社内に事業を持つ形のハイブリッドな企業も多くなってきました。
Web業界で昔から存在感を持つ面白法人カヤックのほか、株式会社LIGは元々受託制作がメインでしたが、最近ではメディアの内容もエンタメ性の高い内容が増えてきて、飲食事業やコワーキングスペースの運営などにも幅を広げて規模を拡大しているようです。
数年前と違い、現在では企業のオウンドメディアを制作するだけでは売上が立たなくなってきたので、このような形の受託&事業会社の形態はこれからさらに増えいくのではと思います。
受託会社と事業会社の両面をどちらも伸ばしていこうとすると、会社の運営にもかなり苦労がありそうだよね。
会社が変化の多い状態だと働きづらさや居心地の悪さにも直結するから、退職者も多そうである意味大変だワン…
それではまた。(・Θ・)