こんにピヨ(・Θ・)とりさんです。

今回は企業の採用の裏側シリーズから、実際の面接の裏側、選考フローの実態をお話をしていこうと思います。

ぼくもいつの間にか採用業務に入って(巻き込まれて)、人の合否を判断するのだから…と緊張しながら臨んだはずなのに、一次面接の適当さに驚いたことがあります。

面接や選考フローの裏側を知って、面接攻略の参考にしてみてください。


とりさんとりさん

ぼくが見てきたのは中小〜ベンチャーの制作会社なので、大企業への応募を考えている方は参考程度にしてください…!

では、いってみましょう(・Θ・)




書類選考


最も初めの段階は人事による書面審査

応募側としてのイメージは、履歴書・職務経歴書を見て面談するか判断していると考えるかと思いますが、大体の場合は書類選考の中でも工程によって分業して選考が進められています。

まず、基本的には人事の採用担当者が窓口になり、履歴書をざっと確認して「年齢や転職歴、業界経験年数」等を確認します。


イッヌイッヌ

たくさん応募がくるから一つ一つ見てられないワンね〜


明らかに求めている条件からかけ離れている場合はこの時点で不合格となってしまいますが、大抵の場合は通過します。

なぜかというと、人事は制作職の専門的なことがわからないので、転職歴や業界経験年数だけでは判断できないんですよね。
誤った判断による機会損失を避けるためにも、よほど厳しい条件でなければ次の「面接の有無判断」のフローに流している印象がありました。


とりさんとりさん

業界経験が浅くても、短期間のうちに伸びている人は将来に期待ができるとか、現場の評価ポイントは色々あるからね。

面談は現場が「会ってみたいか」で決まる

人事が書面だけを見て選考を行った応募者の情報は、現場の制作職チーフやベテランクリエイターの元に届きます。
ここで初めて一緒に送られてきた職務経歴や制作実績・ポートフォリオを確認します。

現場マネージャーも人事と同様に、細かい専門技術等を判断できない場合があるので、ぼくのいた会社では実際に手を動かして制作する人間が判断するようにしていました。

面談に繋がるかはこの、現場の人間が「会ってみたい」と思うかで決まっていたので、応募者としては「自分のできることや興味範囲、作品や自主制作」などの情報をしっかりと準備しておくことで書類審査の通過率がアップすると思います。


とりさんとりさん

ポートフォリオサイトがあるとより印象がいいので、可能なら準備しておくと書類選考も通過しやすいかも。




一次面接


能力や経験についての確認が中心

一次面接では比較的現場の人間が対応することが多かったので、専門的な話や制作環境・ツールの確認、現場の温度感などの話題を中心に話をしていました。

応募者としては、実際に働く同じ部署の人と会えるので、実際の業務等に関するリアルな話や懸念事項は一次面接の時に確認しておくようにしましょう。


とりさんとりさん

パソコンのOSや制作環境、平均的な残業時間時間などはこのタイミングで聞いておこう。

イッヌイッヌ

職場の雰囲気とか聞いてもマイナスなことは言わないから、大体は社交辞令だと思ったほうがいいワン〜

応対は現場スタッフや人事

一次面接の段階では現場チーフのデザイナー・エンジニアや人事担当者が応対するので、少しカジュアルなトーンで話ができると思いますが、以降の選考では上層部の人間と硬めの雰囲気で面談することになるので、話をしながら場の空気に慣れておきましょう。

一次面接は手の空いている人間が出るようなケースもあるので、業務が立て込んでいると若手スタッフが代理で出たり、人事だけで済ませてしまう場合もあります。

面接を受けに行った時に、あまり制作に詳しくなさそうな人が出てきたり、人事が担当してきたら、もしかすると脈なし…の可能性もあります。


とりさんとりさん

実際に「現場の人間が出るほどでもない」と言って、代わりに人事が消化試合のような面接を行なっていたりしました。

イッヌイッヌ

だったらわざわざ面接に呼ばなきゃいいのにね…


単純に業務が立て込んで代理が面接をしただけかもしれませんが、現場の人間が「この応募者には会いたい」という気持ちがある場合は、スケジュールを調整してでも会うはずです。

他の会社も同時に受けていることを考えて選考はスピーディーに行う必要があるので、会いたいという気持ちより早く進めなければならない事情も絡んでいたりします。

審査は良くも悪くも担当者判断

一次面接は、応募者退室後の面談直後にその場で審査通過の有無を話していました。
具体的には3名で面接応対して、3人全員もしくは2人以上が「二次面接に進めるべき」と判断すると、次の審査に進むような流れになっていました。

能力などが選考のボーダーギリギリの場合は特に、面接担当者の意識に影響されていたので、見た目では分かりづらい原石のような人も一緒に不合格にしているようで、勿体無いな…と思っていました。


とりさんとりさん

一次面接で落ちてしまったとしても、会社側の採用体制が不十分だったり、見る目がない人のせいで落とされてしまう事もあるので、なんとも言えないですよね…。

イッヌイッヌ

運みたいなところがあるワンね…


現場の人間が「一緒に働きたいか」、「能力や実績に魅力があるか」という基準を元に、一緒に働くイメージを想像しながら審査していましたが、中には「目つきが好みじゃない」とか「喋り方が気に入らない」みたいに、個人の好みに偏った基準で審査している面接官もいました。




二次面接


ビジョンや将来性についての確認

二次面接では、将来のビジョンや物事の考え方など、この会社を選んだ具体的な理由や目的のような部分に掘り下げた話をしていました。

ほとんどの場合では一次面接と別の面接官になるケースが多いので、一度話した内容をもう一度話す場合もありますが、二次面接のメインは自己紹介以降の質疑応答なので、二次面接以降の自己紹介ははわかりやすくコンパクトに伝えるようにしましょう。


とりさんとりさん

一次面接と同じ感じで自己紹介すると長くなっちゃうので、コンパクトなパターンの自己紹介をあらかじめ準備しておくといいかも。

応対はマネージャーや役員が中心

二次面接では、マネージャーや役員などが応対するので、緊張感のある雰囲気になりやすい傾向があります。
ぼくの主観ですが、この二次面接が一番大変な印象なので、応募者の方はここが一番の山場だと思って頑張ってみてください。


イッヌイッヌ

プレッシャーのレベル順に並べると「二次 > 代表 > 一次 > 書類」だよね。


面接時間の殆どが質疑応答なので、面接官から「逆に質問は?」と言われるタイミングがすぐに来ることも想定して、コーポレートサイトを見たり、社員ブログやSNSなどを熟読して、いくつか質問を投げられるようにしておくといいかもしれません。

一次面接に比べると、面接官からの興味が薄いように感じる場合もありますが、それは仕方ないことだと思います。
マネージャーや役員は、応募者を「人材」として見ているので、「会社にどう貢献できるか」、「すぐに辞めないか」、「採用するメリットはあるか」、という点を基準に見ています。


とりさんとりさん

上層部の人は売上や事業拡大のための会社運営を考える仕事だから、現場との意識は違うんだよね。

イッヌイッヌ

仲間というより道具として見られてそうだワン〜

合否はミーティングにて精査

二次面接では、面談後に一次面接のメンバーと集まってミーティングを行っていました。

話し合いの上で審査通過となった場合は、一次面接の現場から見た評価と、二次面接での人材としての評価を合わせて、「評価シート」という各ポイントに基づいて採点・数値化したシートを作成します。

このようにそれぞれの項目について数値に表すことで、「応募者がどのような人物か」が最終面接の代表取締役にもすぐに判断できるように準備をして報告していました。


とりさんとりさん

代表は多忙で時間に余裕がないので、パッと見てすぐにわかる資料が必要でした。

イッヌイッヌ

採用のミーティングをする時にも資料として使えそうだワンね〜


すべての要素が完璧な人はそういないですし(ぼくも酷いです)、どこかが突出していれば別の点が不足しているのは当たり前です。
会社によっては評価ポイントは異なりますし、たくさんの評価項目は「そんな風に見られているのか」程度で覚えておいて、身構えすぎずに積極的な姿勢で気持ちを伝えるだけでいいと思います。




代表面接


意思確認や会社との相性確認が中心

代表面接では、主に入社意思の確認や、代表に質問を投げかける時間だと思ってください。
二次面接のように応募者を推し量るような質疑応答ではなく、代表と話ができる貴重な時間を楽しむつもりで質問事項を多めに準備しておくといいかもしれません。

代表は一人の社員にそこまで強く興味を持っていないので、聞き手に徹してしまうとおそらく話が広がりません。
将来の展望や業界に対する疑問などを積極的に投げかけて、入社意思や会社への興味期待が強いことをアピールすればゴールは目前だと思います。


とりさんとりさん

会社の代表は「会社運営の中での労働力」としか見ていないから、ちゃんと働いてくれたら誰でも良かったりするんだよね。

イッヌイッヌ

やってる仕事の領域が違うから仕方ないワンね〜

代表面談は採用確定ではないことに注意

ネット上に誤った情報として流れている場合がありますが、「代表面接は適当に受けても合格」とは考えないように注意してください。

代表面接はあくまでも、採用になる可能性がかなり高いというだけで、確定ではありません。
実際に僕のいた会社でも、代表判断で内定に至らなかった人は何人かいました。


とりさんとりさん

内定通知を受け取るまでは気を張っておこう。


きちんと内定通知を受け取るまでは安心せず、会社の展望への興味や、聞いてみたいことを沢山投げかけて、代表に対して自分の魅力を売り込んでいきましょう。


イッヌイッヌ

よほどおかしなことをしなければ大体は採用になると思うワン〜

予定が空いていない時は飛ばす場合も

ぼくも実際に2回ほど経験がありますが、まれに代表面接がナシになる場合があります。

代表のスケジュールが空いておらず、「今回は代表面接無しで」と言われて、そのまま条件面談に入ったことがあります。

人員の獲得が急務なケースの場合は、一週間の間でも別で受けている会社の選考が進んでいるので、途中で辞退されることを心配で確保を優先するのかもしれませんね。


とりさんとりさん

その時は「代表面接がなくてラッキー」と思ったけど、代表とはあまり話せる機会もないので、別の日でも調整してもらえばよかったな…と思うこともありました。




さいごに

面接をするのも結局は人間なので、カラオケの採点のように一定の評価を出すことができません。

どれだけ入念に準備をしても、話が盛り上がっていい雰囲気になったとしても、いい結果にならない場合があります。

今回の記事を読んで、採用現場の温度感や雰囲気を事前に掴んで、転職活動の参考にしてみてください。


とりさんとりさん

これから転職するみんなが、いい結果を得られますように…!


また、採用に対する企業のモチベーション次第では「わざわざ選考してやってる」という考えだったり、「応募してくれてありがとう」とフェアな立場で見ている場合と様々です。

企業が人材募集に対して焦っているのか、急いで求めていないのかを判断するには、以下の記事も合わせて読んでみると「募集形式から企業のモチベーションが見えてくる」かもしれません。

こんにピヨ(・Θ・)とりさんです。 今回も企業の採用の裏側シリーズから、「応募者の獲得形式によって採用に対する姿勢は異なる」というお話 ... 続きを読む

それではまた。(・Θ・)