こんにピヨ(・Θ・)とりさんです。

よーし我が社もクリエイティブを内製体制にして、ワンストップで制作に取り組むことで
生産効率向上と妥協なき制作に取り組んでいくぞ〜!

…なんて漠然と目標だけを大きく掲げている現場をよく見てきました。
そして大抵は机上の空論によって(そもそも計画を考えてなかったりして)、
制作チームの確立は難航することしばしば。

WEBのクリエイティブ職って、そんなに簡単に内部で作り上げることができるのでしょうか。

では、いってみましょう(・Θ・)




結論から言うと

とりさんとりさん

正直、ハードルの多い厳しい目標だと思います。

WEBクリエイターを目指す人の長期目標は 「フリーランスになること」 というような
収入を得るための技術としか見ていない人がほとんどです。

芸能人になりたい人は、芸能という仕事がやりたくて仕事を選んでいますが、
公務員という仕事に就く人は 「安定した就労と収入のため」 ですよね。
(一般的な価値観では)

クライアントの求めるものを分析して提案し、クオリティも必要となるWEBクリエイターの仕事は
マニュアル対応のオペレーション業務に収めることができません。

その上業界としても 儲かりまくり! とは言えるほど景気が良くないので
潤沢な予算や時間を設けて教育することが難しいです。

となると、業務内でのOJTと、本人のモチベーション依存による自主学習頼りになります。

イッヌイッヌ

美容師を目指している友達は、一日中働いたあとで
毎日カットの練習をしているって言っていたワン…
ぼくはそんなに頑張れないワン…収入のためとしか考えてないワン〜

会社として十分に教育する準備が整っていないなら、確実にコケます。

そして制作体制を作りたいのであれば、ものづくりが好きな人間を採ってください。
フリーランスになることを目的としている人達はそのうちに辞めてしまいます。




目標達成のために

理想は描ける。その後は?

おっさんおっさん

内製体制になれば より良い提案ができて、フットワークの軽い有能なチームのおかげで効率的に良い仕事ができるぞ〜

おっさんおっさん

そしてクリエイターたちと切磋琢磨するなかで、私達はひとつまた1つと上のステージへ上がっていく…///

とりさんとりさん

で、どうやって達成するつもりなんですか?

おっさんおっさん

仕事の中でOJTとかしてたらできるようになるでしょ〜。
あ、とりさんが研修しといて〜?

とりさんとりさん

ほう…やっぱり何も考えてない。ひどい!
(時間捻出できるほど余裕ないよ〜)

重要な どんな計画で(Plan)、どのようにして(Do)、の部分が抜けています。
理想はみんな理解できます。では実際にはどうやって実現するのか…
実はそこが一番大事で、設計次第で達成できるものが変わってきます。

イッヌイッヌ

ボクも業務時間の中で色々覚えて、
いつかフリーランスになってのんびり暮らすワン〜

とりさんとりさん

うんうん、頑張ろうね〜
(こりゃ2年くらいで辞めそうだなあ…)

よくある現実

  • 社内に教育リソースが無いのに未経験者を採用する
  • 数名の中途を雇って未経験者に対して教育を丸投げ
  • 教育リソースを割くための業務負担調整は行わない
  • 制作環境に対する設備投資をしない
  • 会社の考えが古くて教育プロジェクトの進行を阻害

大抵の 「内部でWEB制作できるようにしよう!」 って言い始めるのは
営業上がりCEOとか、紙の利益が下がってきた古いプロダクションの役職者とかだから
そもそも現状がよくわかっていないことが多い。。

とりさんとりさん

現実を見ましょうね。

どうしたらいいのか?

  • 短期的にPDCAを回して振り返る、確実に結果を積み上げる
  • 新しい考え方を積極的に取り入れる
  • 制作環境への投資を惜しまない
  • ヒーロークラスのクリエイターを確保する
  • ものづくりが好きなモチベーションの高い人材の確保

この項目の中で実現できないものが多くなるほど、人材が定着せず辞めます。

WEBの人間は現実思考&ドライな人が多い傾向にある(主観)ので、
雇われる側にもメリットを感じられるような環境労働環境を準備することが重要です。

せっかく築いたチームでも、不満があればWEBの人間は簡単に離脱するので
クリエイターの目線に立って考えられるといいですね。

ヒーロークラスのクリエイターは単価が高くなるかもしれませんが、
一人凄い人がいると下の人達の将来に対するモチベーションになりますし
技術的に困った時に相談できる絶対的な存在となるため、
全体のパフォーマンスにも関わってくると思います。


イッヌイッヌ

しかし、なんでWEBの人はすぐに辞めちゃうの?

とりさんとりさん

案件単価が安いから給与ベースも低い傾向があるんだよ。
給与安くて長時間労働、福利厚生も微妙だとしたら、そこでずっと働いていこうと思う?

イッヌイッヌ

それは嫌だワン〜
もっと条件のいいところへ転職するワン〜

WEBの人はなんですぐ辞めてしまうのか。
原因となるポイントに焦点を当ててまた今度まとめてみます。
「どうしてみんな辞めちゃうの?クリエイティブ職の定着率が低い理由。」
お楽しみに。




目標達成における懸念

誰が育てるか

おっさんおっさん

とりくん、相談があるんだけど〜
中途のクリエイターを採用すると費用感が合わないから
新卒や未経験者を育ててくれないかい〜

とりさんとりさん

毎日夜中までタスク消化してるので
時間の捻出が難しいです…

おっさんおっさん

そんな冷たいこと言わないでよお〜
次回の役職者報告会で提出しなくちゃいけないんだよお〜

とりさんとりさん

どこにそんな時間があるんですか。。

おっさんおっさん

まずは初歩的なことを教えるだけでいいから、そこのイヌくんでもいいよ〜

イッヌイッヌ

わかりましたワン〜頑張るワン〜

という感じで、OJTを受けているレベルのスタッフが新卒に教えることもしばしば。
計画性のない教育がどのような結果を招くかは想像できますね…

新卒者の貴重な時間は、こうやって奪われてゆきます。
(現場のすごい人が教えてくれることもあるよ!)

人材がいない

10年前あたりからWEBクリエイター職を目指す人が増えてきましたが、
制作ニーズの変化や単価の下落の影響を大きく受けて熱量の高いクリエイターは
会社からはかなり減ってしまったように感じます。

とりさんとりさん

なんちゃってWEBデザイナーが増えたよね。

イッヌイッヌ

それってどういう人のことだワン?

とりさんとりさん

自分の胸に手を当ててみな…


人当たりのよいロジカル思考で、デザインも構築もそつなくこなせる
未来のAD候補なんてキラキラした人は、同じレベル感の人間と組んで独立します。
もしくは一人で個人事業主として生きていたり。

転職を考える場合にも、会社を退職する前から多数のスカウトを受けて
自身が得られるメリットを比較検討しているので、「会社のために」ではなく
引っ越す部屋を比較検討するように 自分が得られるもの を基準としています。


おっさんおっさん

そういえばスカウトメールを片っ端から送ったんだけど、反応があんまりないんだよね〜

とりさんとりさん

出会い系メールみたいな定型文送ってるからじゃないんですか…?




さいごに

企業がスケールする過程で意見の不一致が起こり、クリエイターが全員辞めていった(もしくはほとんど入れ替わった)という話はよく聞きますが、これは特別な話ではありません。

とりさんとりさん

内製体制づくり、結構大変なんです。
気軽に数名でプロジェクト組ませたり、その活動に十分な時間を与えなかったりで結局頓挫、だいたいこんな感じ。

それではまた。(・Θ・)