こんにピヨ(・Θ・)とりさんです。
今回はツッコミどころ満載の、人生で一番ヤバかった制作会社のことを書いていきます。
今から5〜6年前、ぼくはお手本のようなブラック企業で働いていました。
当時はまだぼくも業界の経験が浅く、「Web業界はこういうものなんだ」と思っていましたが、今振り返ってみると本当にクソ企業すぎて吊し上げたいくらいです。(^q^ 許さんぞォォ
おかげで飲みの場でのネタに尽きませんわ…
では、いってみましょう(・Θ・)
制作ソフト・ツールの違法DL
Adobeのインストールは代表担当
当時AdobeのCS版(Creative Cloudの前バージョン)を使って業務をしていましたが、新しいバージョンにアップグレードする際にはなぜか代表に作業依頼をする必要がありました。
稀に起きるアプリケーションの不具合に対応する場合にも、再インストールにはなぜか代表に作業依頼をする必要がありました。
ただのおせっかいなのかワン?
普通そういう作業って総務とかPC使用者本人がやるじゃないですか。
インストールディスクなり、アクティベーションの製品ID渡すだけで済むんだから。
だからぼくも「自分でやりましょうか?」と聞いてみるも、「これはオレじゃないとできないから」と。
モリサワのインストールディスクが無い
案件によっては代理店からフォントの指定がありました。
デザインの現場では一般的に導入されているモリサワフォント。
契約者は使い放題だけど、全てインストールするとでPCの動作が重くなるので、必要なフォントだけ入れる場合が多いです。
全部入れるとアプリの起動が結構遅くなるよね。
案件に必要なフォントを入れるためにモリサワのインストールディスクを使おうとすると、「今はない」とのこと。
代表に相談すると、「必要な書体名を教えてくれたら、明日までにオレが用意しておくよ」とフォローしてくれました。
インストールくらい自分でできるのに、なんでそこまでやってくれるんでしょうか。
(それより仕事で今すぐ必要なんだけど。)
人は後ろめたいことがあると、優しくなるワン…
ちょっと変だよね。
素材集のデータがなぜmac形式
当時、会社にはWindowsしかありませんでした。
入社時も「Macは無い」と言われて渋々Windowsを使っていた記憶があります。
しかし、会社で購入したというほとんどの素材集には「.DS_Store」(Macの設定ファイル、不要データ)が入っています。
案件で使うために新しく素材集の本を買ってもらうと、いつも本やインストールディスクはなく、データだけ渡されます。
いや、本貸せや
たまたまその中に壊れているデータが混ざっていたので、再度コピーするためにインストールディスクを借りようとすると「今はない」とのこと…。
そしてその壊れているデータは「元々そういうものだから」という感じで濁そうとします。
素材データが壊れてたらメーカーに問い合わせるよね…?
ライセンスあるんだから聞けば良いワン〜
深夜は電気を消して仕事
22時以降は電気を消せ
「監査が入ると困るから」という指示で、22時を過ぎるとフロアの電気を消していました。
モニターの照度を下げて、各デスクに配られた電気スタンドで手元を照らして仕事を続けます。
外から光が見えないようにブラインドも締め切っているので、外からは社内に人がいたことは分からないはずです。
そんな環境で働いていたら病みそうだワン〜
その時はもう考えるということを辞めたよ…
弱小制作会社がどうやって生きていたのか
ワケあり案件の話はいくらでもある
当時は会社がいろんな案件を持っていることに、代表の力はすごいんだな〜と思っていましたが、振り返ってみるとそういう話ではありませんでした。
今でも働いている人が教えてくれた
基本的には「安すぎ」「無茶振りすぎ」「納期短すぎ」な案件ばかりで、スタッフ総出で回しても高確率で炎上したり、トラブルも頻出していました。
ゴミ(案件)処理場だワン〜
ひどい言われよう…
イカツイ系の代理店さんが回している業界の案件も沢山ありましたが、あれは普通の制作会社に避けられてうちに流れてきた可能性もあります。
打ち合わせ中に電話で席外したと思ったら…電話に向かって怒鳴ったりするんですよ。おしっこ漏れちゃうわ…。
それってパチンコの案件とか?
さあ?わかんないな〜
別事業が収益の8割以上を出している
国営の電話回線があるじゃないですか、あれに絡ませたシステムの開発と販売も別事業で行っていたので、正直Web制作をしている理由は見た目だけという見方もできると思います。
ワケあり案件とはいえ、案件やクライアント名だけ見ると見栄えしますから。
今では当たり前ですが、当時は「企画から制作までの工程をワンストップで…」なんて言えるとかっこよかったんですよ。
もうWeb制作事業やってる意味ないじゃん。
あの時頑張った意味よ…
そ れ な
週60時間勤務、雇用保険未加入
バイトは雇用保険入れない主義
「社員じゃないから入れる必要はない」と言われていました。
当時はアルバイトでしたが、短期の契約でもないし、週に60時間以上働いていました。
ぼくは無知だったのでそういうものか…と思っていましたが、国の定めでは加入手続きが必須なんですよね。
- チェックポイント
当時は社員よりかなり多く貰っていたので、むしろ全然大丈夫です〜すみません〜って思ってました。笑
社員の人にいいことあると良いワンね…
社員は契約のみ、残業代は固定
3ヶ月の試用期間が終わると社員登用される話でしたが、社員の条件はあまり良いものではありませんでした。
だから社員を断ってバイトのままの人もいたよ。
ぼくもそうしてた。
制作職の社員もバイトも同じくらい働いていて、週に60〜70時間くらい稼働(総務や営業職はもっと短い)していました。
バイトは時間給なので働いた分が給与になります。
社員にならなければ市民税以外を自分で払う必要があるものの、月に大体35万以上貰っていたような記憶があります。
一方、社員は社会保険に加入して保険料が少し安くなっているとはいえ、月の残業時間に上限があるので上限以上の時間はサービス残業としてカウントされます。
バイトと同じ時間働いても、諸々差し引かれた手取り額は大体18万くらいでしょうか…。
社員になっても賞与は10万もなかったみたい。
メリットなんて本当に無いですよね。
しかも社員といえど基本的には「契約社員」で、代表に気に入られると「正社員」になるような気まぐれシステムでした。
売上も出てないし、見た目だけ製作時会社だし
完全に代表の趣味だな…
経理を外注?実情は癒着
全ては案件を紹介してもらうため
何故か会社に経理がいないんですよ。いるけど会社にはいない(ややこしいな)状態で、給与明細や税金に関する質問は総務を挟んで経理に連絡してもらうという流れが一般的でした。
経理のことは秘密にしている様子でしたが、社内では経理が誰なのか知っていました。
ズバリそれは…取引先の代表ご婦人。
これは…臭うワン
お察しがいい方はお分かりかと思いますが、代理店の代表に案件を貰う代わりに、自社の経理を外注契約しているようでした。
プロに外注するのは構わないんですが、作業が雑で給与明細とか税金の処理とかすげー間違ってるんですよ。
制作ツールすらケチるような代表が、普通に考えてそんなミスの多いような人に経理を頼むわけ無いですよね。
出社せずリモートで都合の良い時に働けるっていいね。
しかもその仕事無くならないんだよ。
こりゃ癒着疑わしい…クロだワン〜
ぼくたちが死ぬ気で働いている中、経理さまは優雅に海外旅行へ…いいっすね〜
派遣で経理を頼まない理由
説明するまでもないと思いますが、「金を回したいから」ですね。
直球!
さいごに
世間でよく目にするブラック企業、ぼくがいた会社はこんな感じでした。
良くも悪くも、目的達成のためにサイボーグのように働くことができる忍耐力は、この経験のおかげでもあります。感謝しないと(?)。
以上、製作職は力がなければ会社に人生食われる場合もあるということを身をもって学んだ、20代前半のお話でした。
今は変な会社も減ってきたと思うので、安心してくださいな。
それではまた。(・Θ・)